きのこ!きのこ!きのこ!の新・ポーチドエッグのお話
こんにちは!
沖縄県首里の「食堂黒猫」です。
3月16日より、いったん魂の仕込み期間に入らせていただいております。
メニューをより洗練させるべく
アイディアを練り、日々、次々と形になっております。
このブログでは「今、この段階です」を思い切ってお見せしていますが…
今回は「NEW・ポーチドエッグ」をご紹介いたします。
この料理についてお話しする上で皆さまにメッセージがあります。
それは「ポーチドエッグ=エッグベネディクト」ではない!
ということです。
ご存知でしたか?
『エッグベネディクト』というのは特定の料理名です。
イングリッシュマフィンの上にベーコンやハム、
その上にポーチドエッグが乗って
最後にオーランデーズソースがかかったもの「のみ」を指します。
そして
ベーコンの代わりにスモークサーモンだったら
『アトランティック』と呼ばれ、
はたまたサーモンではなくほうれん草なら
『フロレンティーヌ』と呼ばれています。
唐揚げは唐揚げで、チキン南蛮とはまた違いますよね。
それと同じで、組み合わせているものが変わると、別名がそれぞれに
ちゃんとあるのです。
8年のメルボルンでの料理修行に一旦の終止符を打ち、
戻ってきたわけですが
ポーチドエッグ=ベネディクトと呼ばれていることに、とてつもない
逆カルチャーショックを受けたことを覚えています。
当店では皆さまに、「ベネディクト以外」のポーチドエッグに
出会っていただく予定です。
その名は『マッシュルーム』
そう!きのこ♪です。
オーストラリアのカフェでは、きのことうまく組み合わせた
ポーチドエッグの一皿は一般的で、使うきのこの種類もさまざまです。
新メニューでは、マッシュルーム農家さんから直接取り寄せた肉厚の
ホワイトマッシュルームとしめじを、じっくりオーブンで蒸し焼きにし、
プリッとした食感を残すようにしました。
パンは、メルボルンのカフェではハードパン(サワァドゥ)がお決まり。
当店では丸一日低温でじっくり発酵させ、形成後10時間ほどかけて
さらに発酵させたのち焼き上げています。
粉自体の力を大切にし、自然な甘みと、噛みしめるほどに深い味わい
美味しさを表現しています。
そのパンの上下に一工夫。
下には全体の濃厚さをほんをやわらげる役として、ジャガイモのピュレーソースを
敷きます。
他の素材を邪魔しないのにちゃんとまとめ役を演じてくれています。
パンの上にはほうれん草を乗せ、
さらにハーブとガーリックの効いたプリプリきのこを重ね、その上に
ぽってりジューシーなポーチドエッグ!
上にかけるソースは
贅沢な『トリュフ オーランデーズソース』!
ルーティンメニューに出すものとしてはいささか、お高いんですが…
もう、やりたかったので、やってしまいます(震えながら)!
これが本当に極上の香り♡
香りの良いきのことトリュフソースの組み合わせで濃厚な旨味を味わえます。
さらに、メリハリ付けとしてバルサミコグランブル、松の実ピクルス
を散らし、酸味を加えます。言うなればこれらが「口直し」の役割。
上品な濃厚さを最後まで楽しんでいただけるように演出しています。
最後の最後に食感の違うきのこフライをあしらって。
ドラマチックな一皿の完成です。
もちろんこれらはこのトータルの一皿の魅力を最大にするため
すべて自家製です。
ベネディクトだけでない発見と、新しい食文化を舌の上で
感じていただけるのではと思っています。
新メニューは3月31日からスタート。もうすぐです(汗!
待っていてくださいね。
お次の記事は、なぜかお腹を壊して七転八倒しているときに
アイディアが舞い降りてきた一品、
「バーガー」についてご紹介します。
<新・営業日についてお知らせ>
料理の生産量とクオリティーを守るため、また自家製製品の
開発時間確保のため、
カフェとしての営業日は4月から金、土、日、月曜日の週4日
とさせていただきます。
ご理解頂けますと幸いです。
また、メニューオールリニューアルの創作仕上げと仕込みのため
3月16日(木)〜30日(木)まで
お休みをいただきます。
3月31日からの食堂黒猫のステップアップを、みなさまと一緒に
笑顔で楽しんでいけたらと思います。