食堂黒猫ブログ

沖縄県首里にありますメルボルンカフェ「食堂黒猫」のブログです。新メニューのこと、プロダクトのこと、日々の思いを綴っていきます。

重大なお知らせ 【メルボルンで更に前へ進みます】2021年 8月31日閉店のお知らせ

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冒頭より、結論からお伝えさせて頂き、その決断に至った私たちの心からの言葉を綴らせて頂きます。


食堂黒猫創業者である私たち夫婦は、人生の次なるステージとキャリアチャレンジの舞台を故郷メルボルンとすることを決断しました。(メルボルンで人生を前に進ませます) 

 


皆さま、いつも支えて頂き、貴重な時間を割いて耳を傾けて頂きありがとうございます!

冒頭より、重大過ぎるお知らせに、皆さま驚かれていることと思います。ここから綴ることは、

『一体全体どういう事!?』の答えになってゆきますので、最後までお読み頂けたら光栄です。

 

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2014年に私達がメルボルンから沖縄県首里に移住し、2ヶ月ほどで食堂黒猫を開店した日から丸7年経ちました。

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コロナ禍で大変な状況が長く続く中、私達は常に冷静な判断のもと決断し、どんな困難であっても、実現する努力を惜しまず、全身全霊で黒猫を前進させて参りました。その姿勢はコロナ以前から何も変わっていません。

 

私達の原動力はお客様に、私達の信じる最も喜んで頂けるであろう創作料理とコーヒー、提供サービスの追求に黒猫を通して挑戦する事が


-黒猫が成長する結果となり

-我々の人生に新たな可能性を生み出し、血の滲む努力が確かな方向と次なるステップへと続いているその手答えがある事。

皆さまのおかげで、それを感じ続けて来れたのがこの7年です。

 

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・オリジナルブランドの自家製品を手掛け

・通販を開始し

・全メニューリニューアルを3度行い

・シェフズスペシャルという渾身の創作ワンプレートの創作を3年間続け

・メニューコンサルティングの仕事をさせて頂き

・テイクアウトとカジュアルメルボルンランチの今の時代に適応した新たなスタイルをスタート

・店内改装、新装開店

・夜は完全予約制の創作メルボルンコース料理を開始

・若手の育成に真正面から向き合った。

・イベントへの参加や出品の機会も沢山皆様に頂きました。

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過去7年間で手がけたオリジナル料理は約100作品以上になります。

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この2年程(コロナ以前より)、挑戦すればするほど、心に生まれてきたのは。


【料理人そして、ひとりの人間として。人生を大きく左右するであろう『ネクストステージ』を決断する時は近い】

という予感でした。

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・その日を、何の迷いも無く迎えられるように。

・食堂黒猫でやり残しが無いように。

・いつその日がきても、全てに納得が行けるように。

そんな思いで、だからこそ、この2年半はできる全てを余す事なくやり抜く日々を送ってきました。

『明日、お店をたたむ事になっても』悔いのないような毎日の黒猫仕事をしたいと。


『今日も精一杯』黒猫を生きる。


そうして、日々を重ねて来て。

その日がはっきりとやって来たという感覚があります。


・今までの経験と実績を

・黒猫を通して得た、全てのノウハウを

・黒猫で開花した独自の創作料理の個性を

ここで培った全てを生かして、人生を更に前に進める。


黒猫でどの分野においても、突き詰め抜き、挑戦できる全てを網羅した結果。

私達の思う黒猫は完成し、黒猫の先に行くにあたり『黒猫でやり残しが無い』事をはっきりと感じています。

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『人生』を今までと変わり無く本気で前に進めていく事に努力を惜しまないのなら。

『何をもって、どこで、どうやって行くことがその答えなのか?』を今問われていると直感しています。

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1日18時間料理をし続けた日々も多々ありました。

2日で数時間しか寝れない程の膨大な作業をし、コロナの真っ只中、オペレーションを全替えした日もありました。

創作に明け暮れ、料理だけをし、全身全霊を料理にだけ注いで来た7年でした。 

振り向けば、沢山の達成を成せましたし、それだけの時間を費やし、手を動かし続け、血の滲むような努力を重ねたのも事実です。


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何一つ簡単では無かったけれど、何一つ諦めて来ませんでした。


黒猫で『自分の夢に精一杯生きた』、料理の全ての始まりで、大好きなメルボルンの食文化を、日本の皆さんに体感頂き、広める事に情熱を注ぎ、黒猫の中でチャレンジ出来る、全ての可能性を全力で実現し続けました。

 


料理を始めた頃の、

『オーストラリアの人達と肩を並べて料理が出来るようになりたいという夢』

そしてその先で『いつかお店を持ちたいという夢』

それらの夢の先が今現在の私達のいる場所なんだと思います。

 

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ひとりでひたすら、自分自身と料理に向き合いう機会を貰ったここ沖縄・黒猫で生まれた、新たな料理個性と培った更なる料理技術とその共有方法を活かして。

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今度は、色んなスキルを持ったメルボルンの人達(人種の垣根無く)と同じ方向を見て、一緒に力を合わせ、皆んなで大きな成功を収められるような、ビジネスに関わりたい。 そこに料理経験と技術で大きく貢献する事に情熱を注ぎたい。

 

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気持ちは人生・夢を懸命に重ねる先で進化していきました。


諦めても、投げ出しても、逃げ出してもおかしくない局面は数えきれないほどあったのに、決して諦めて来なかったのは。

まだここで自分にやれる事が残っている、まだ挑戦する余地があるにもかかわらず途中で諦めたなら、必ず後で悔いが残る。そして、後悔となり人生に言い訳するような事になってはいけないと思っていたからです。

 

『辞めざるおえない』

『諦めざるおえない』

というわけではなく、やり残しのないこの状況だからこそ迎えた、『更に人生を進める為の選択をするなら?』という問い。

 

私個人として、この40歳からの人生とキャリアステージをどこで迎えるかを決める事は、人生の最後の居場所として踏まえる事となる大きな決断となり。

 

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『最後はここで』という場に身をお置き、又様々な事に挑戦しながら、更に歳を重ねていきたいというこの年齢だからこその、『人生をフルに全うする為に』を見据えた目線での目標や決断が生まれて来ます。(夢を漠然と追いかけるというステージを通過したんですねぇ。しみじみ。。)

 

黒猫をどうするのかというだけでは、解決しない地点にリーチした結果。全てを冷静に見つめ、私たちはこの結論に至りました。

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ここまで、支え・関わり・応援してくださった皆様には心から感謝申し上げます。

皆様無しでは、丸7年もの間、私たちは存在しませんでした。


そして幕引きのタイミングを、不意打ちや不本意では無く、自分達で選び・決められた事にも感謝しています。

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食堂黒猫は8月31日をもって、閉店・完結いたしますが、私たち夫婦は変わらず、誠実に進み続けます。

 

延長を繰り返す緊急事態宣言に伴い、営業の再開は叶わず閉店を迎えた事もあり。

直接ご挨拶が伝えられなかったお客様方へ、どうしても感謝の気持ちとお礼を伝えたく。

この度、食堂黒猫のYouTube アカウントを立ち上げ皆様へお礼動画を投稿させて頂いております。 

 

私たちは、どこに居ても皆さんに届けたい、伝えて分かち合いたいモノが沢山あります!!

 

これからはメルボルンから発信する食堂黒猫YouTube アカウントを通して、引き続き様々な価値や喜びを共有し続けられるツールとしてつながり続け行けたら嬉しいです。

インスタグラムやブログも継続していきます。

 

食堂黒猫Youtubeチャンネル【感謝の気持ちとご挨拶】→ 食堂黒猫 ご挨拶。メルボルンへ向かいます【8/31閉店】皆様ありがとうございます!! - YouTube

 

【追伸】

※※食堂黒猫のあった、あの物件に新たなカフェが開く噂を聞いておりますので。今後詳しい情報が入りましたら食堂黒猫のインスタグラムの方で共有させて頂きますね♪

 

※新作スパイス※ 【Multicultural city Melbourne spice ザータルの発売です!】

こんにちは!沖縄県首里にあります、「食堂黒猫」です。

 

ご自宅でお料理をする時間も、食す時間もワクワクときめく事が出来る!そんな食堂黒猫自家製スパイスの新作が出来上がりました! ! 気になるお味や楽しい使い方など、案内して行きたいと思います!

 

多国籍移民が多いことで知られ、多様な食文化がひしめき、それらの食文化の融合・フュージョンが著しい街メルボルン。 

そのメルボルンからやってきた『食堂黒猫』ならではの!新たなエキゾチック スパイス!『ザータル』の堂々たる発売です‼︎

 

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早速!!

【製品説明】

ザータルは、中東一帯で広く愛されているハーブミックス。

ピタパンの表面にこのシーズニングを塗った独特のレバノンブレッドは有名です。

オレガノ、タイム、スマック、炒りごま、塩を当店独自の比率で配合したザータルは、スマック特有の上品な酸味が、慈悲深い味わいを持つオレガノ、タイムの甘味とボディーを最もバランス良く感じられるブレンドに仕立てました。


スマック(ウルシ科の植物で実を粉末にしたもの)の酸味は、日本人には親しみを感じやすく(ゆかりのような味わい)、ザータルミックスを使った料理はお客様に、新しさの中に懐かしさがあり、自然と受け入れ易い味のハーブミックスと言えます。

ガーリックブレッドのようにパンに塗るだけで無く、肉に絡めてケバブをイメージするような串焼き、丸鶏に擦り込みロースト、魚介も同様。

野菜に絡め、グリルやローストしたものを軸にサラダやオープンサンドなど簡単に世界中で愛される味をご自宅の料理に取り入れて頂けます。

 

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【お味・用途】

スマック独特の柔らかな酸味とオレガノ、タイムなどの複雑な甘みのバランスが妙にやみつきになる味がザータル。


ピザやフムス、肉、サラダなどに一振りで、簡単にお洒落なご馳走になり。

肉や魚のグリルに水切りヨーグルトを合わせ、ザータルを振りかけた一品は正に『外国の味!』をドンピシャで演出!

ペペロンチーノの要領でパスタに絡めるだけでも絶品で、スープにふりかけたり、ザータル、蜂蜜、オイル、酢で簡単にエキゾチックなドレッシングも作れ重宝します。

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【私達が多国籍スパイスを手掛けるのは】

 

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メルボルンでは、レバノン、モロッコ、トルコ、エジプトetcなどからの移民も多く彼らの幅広い食文化を日常的に触れる事が出来る環境でした。

当店のシェフ、サキは当時、メルボルンの住まいの近所にあるレバノンカフェに通っていたこともあり、中東の味を自宅で再現する事が多く、『デゥッカ』や『ザータル』など様々なスパイスを自宅でブレンドして、日頃より常備し愛用していた事から。

食堂黒猫の製品は、シェフ自身が実際に愛用し続けてきたもので、メルボルン現地でもお客様に喜ばれたオリジナルのスパイスブレンドレシピをもとに、

.

・使い心地がよい

・料理馴染みがよい

・『簡単だったのに、この味!?』と結果に大満足できる♪

・日頃の料理だけで無く、おもてなし料理作りの強い味方にもなる

・(次はあの食材とああやって合わせてみよう♪)と、使う楽しみが続く

・皆さんの料理に寄り添い、料理を楽しいと感じられる

・簡単に料理の幅を広げられ、海外の旅先で出会う「美味しい発見!」といった味を自宅で日常的に体感でき、日々の料理や食卓がいろんな角度で豊かになる

・スパイスやハーブを日常使いしやすい

そんな風に、使うお客様が『こんな風に、あんな風に楽しめる』製品であれるよう、スパイスやハーブの配合に情熱を注いでいます。

各製品と総合のレシピブックもセットなので、スパイス生活を軽やかにスタートして頂けます!

 

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【全国通販いたします!】

自家焙煎珈琲豆、スパイス製品全国通販ご利用頂けます

メルボルン式 おうちでシェフごはん!「食堂黒猫」の自家製品←こちらのウェブショップページより各種製品のご案内やお買い物もスムーズに頂けます

 

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今だから語れる、食堂黒猫の一大決心!4ヶ月の大創作活動、店舗改装、夜の完全予約制コース料理の全貌を語る。【お料理の詳細についてブログ中編】

このブログは前編の続きです。食堂黒猫 今だからこその決断と未来への挑戦!! 【完全予約制、お任せコース料理『メルボルンデガステーション』が実現するまで編 【ブログ前編】 - 食堂黒猫ブログ←をクリックして頂き前編、中編を続けてお読み下さい♪

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こんにちは! 沖縄県首里にあります、「食堂黒猫」です。

 

このブログは、2020年から現在も続くコロナ禍で料理人魂に更なる火がつき。

 

こんな時代だからこそ!

食を通してもっと、『喜ばせたい』、もっと情熱的な料理を。もっと熱く、『届けたい』。

そんな込み上げる思いから。

 

超大作、6品からなる創作コース料理をスタートさせる事。

完全予約制での夜の営業を開始する事。

コース料理を召し上がるに相応しい内装へ、店舗改装をする事。

 

これらをコロナ禍で飲食業界が厳しいなか、料理人人生と黒猫の未来をかけて、一大決心!

4ヶ月に渡る創作活動を乗り越え、新装開店を去年11月に終え。

実際に完全予約制のディナー営業が始まっている現在!!

 

今だからこそ、振り返り、語る『食堂黒猫の泥くさくも熱い、激動の舞台裏ストーリー』です!

今回はその【ブログ中編 ー大創作料理の詳細について】です。 

 

 

では、早速

食堂黒猫オリジナルの 6品から構成されます『メルボルンデガステーション』の詳細を綴ってゆきます!

 

 

まずはじめに、『デガステーション』とは? なぜデガステーションをするのか?から順番にお話していきます。

 

Dégustationは、味覚システム、感覚、芸術性が高く、そしてマリアージュに焦点を当て、さまざまな食べ物を慎重に鑑賞する味わい体験。 Dégustationは、シェフの代表的な料理のすべての小さな部分を一度にサンプリングすることを伴う可能性が高くなります。 (ウィキペディアより引用させて頂いています)

 

とあります。

 

そこに、私自身がメルボルンの厨房で、チームになってデガステーションを手掛けていた経験から。

 

コース毎の作品性、オリジナリティー、クリエイティビティ性が高く、料理国籍は一つに絞ることはない。味(マリアージュ)、ビジュアル、ひねりや工夫はそのシェフの料理個性に大きく影響され、非常に自由な表現を持って取り組む料理展開である事。 と付け加えさせて頂きます。

 

更に、メルボルン仕込みのデガステーション哲学は、移民の多い土地柄と、その独特な食文化の影響により、より食材の組み合わせやハーブやスパイス、調味料使いだけでなく調理技術もフュージョンされた、本当にボーダーレスで個性豊かな作品性の高い料理をコース仕立てでお楽しみ頂く事だと私自身認識しています。そしてこういった、オリジナルコース料理・デガステーションだけでお店を運営するレストランがひしめくのがメルボルンという街でもあります。

 

さて!いよいよ4ヶ月に及ぶ試作の末、完成したメニューを一気にご案内していきます!

 

【コース1品目】

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大ぶりの北海道ホタテ、グレープフルーツ、フレンチタラゴン、バニラビーンズ、蜂蜜、ランプフィッシュキャビア

 

夜の黒猫のコース料理における最初の一品目。

それは「はじめまして」のご挨拶を、最も黒猫らしくできる事。

そしてこれから繰り広げられる展開に期待を抱いて頂ける作品にする事。 


非常にシンプルでありながら、独自の料理スタイルやマリアージュの独創性を感じて頂きながら。 

(この組み合わせ。思ってもみなかった。)と驚いて頂き

(はじめてだけど、楽しめるものになっていたわ)と。

『どんな料理が、続いて出てくるんだろう?』

『どんな組み合わせで驚かせてくれるんだろう?』という気持ちを呼び。自然とお料理の提供時や、お皿をお下げする際に、会話が生まれていくそんなスタートを切れる作品。

 

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大ぶりの北海道ホタテは刺身でも抜群なところを。

ホタテの甘い香り、弾力食感と艶やかな舌触りを引き出す為に。

まずは低温のオイルでコンフィにして、甘味を閉じ込め。

提供時はバーナーで表面を焦がす事で外は弾力があり、中は艶やかな食感の楽しさが生まれ、更に甘く香ばしい風味を引き出しています。


魚介なのに、なぜか洋菓子のような印象が生まれる事から。

その独特な甘味に注目し、香り高く味わい深いバニラビーンズ(バニラの種)、はちみつ、生のフレンチタラゴンの華やかなアニスの風味を掛け合わせました。

 

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そこに、ピンクとホワイトのグレープフルーツと共にタルトのように盛り付け、あっさりで食べ易いランプフィッシュキャビアを添える。


全てを一つのお味として、お口にして頂きますと。魚介の一品が臭みを感じる事なく、爽やかなスイーツを食べているのような不思議な体験になるはずです。

 

そうして続く、【コース 2品目】

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ソフトシェルクラブ、オレガノ、セージ、タイム、発酵トマト、コンソメサワークリームムース、バジル、フィンガーライム発酵バターで作るオリジナル自家製ブリオッシュ

 

名前の通りソフトなシェル(甲羅)の蟹。エビの皮よりも薄く非常に柔らかい為、そのままお召し上がり頂けます。

丁寧な下処理をした後、隅々まで自家製のハーブペーストを伸ばし、オリジナルの衣で揚げたソフトシェルクラブ。

 

メルボルンでは、レストランやカフェの贅沢なメニュー作りに非常にシェフからの信頼の高い食材で、その味付けは千差万別。

 

黒猫では、ご予約のその日に、発酵具合のベストなピークを迎えるよう仕込んだ、自家製発酵トマトは旨味が上がるだけでなく、発酵ならではのシュワっとした舌ざわりに加え、果実を思わせるフルーティーさも加わり、揚げたソフトシェルクラブをさっぱりと爽やかに召し上げって頂けます。

 

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添えてあるフィンガーライムは、オーストリアで栽培される非常に希少な植物で、小指程のそのライムのサヤを切って中身を押しだすと、キャビアのような粒状の果実が現れます。

その爆発的な味わいと、ユニークなプチプチとした食感で、メルボルンのレストランでは、コースの魚介料理に取り入れられる、信頼の高い貴重なフルーツです。

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自家製の香り高いブリオッシュにコンソメサワークリームのムースを敷き詰め、ソフトシェルクラブと発酵トマトにフィンガーライムの味わいが合わされば、全く新しい味わいながらも、出会えた事に喜びの笑顔が浮かぶそんな味作りをしています。

 

 

更に、【コース 3品目】

 

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サーロインステーキ、コーヒーとラムに漬け込んだフィグのコーヒーマスカルポーネ詰め、ほうれん草のクランブル、4種のキノコ・クルミ・ゴートチーズ・ドライフルーツで作ったウェリントンの甘酒栗クリームソース添え


パクっと召し上がって頂ける、小ぶりのお料理の後に続くのは。 ゆっくり時間をかけて楽しみたくなる『赤身の肉料理』。


肉の甘さとジューシーさを併せもつ厳選した上級部位のサーロイン『ステーキ』も、独自のマリアージュのおもしろさ、多岐にわたる工夫と仕掛けを集結させています。


部位とカットの大きさに最適な火入れを施し。

無農薬ドライイチジクを、食堂黒猫の自家焙煎コーヒーのエスプレッソ、ラム酒とりんごジュースのマリネ液に2日程漬け込み。

挽いた自家焙煎コーヒーとマスカルポーネを合わせたものを、マリネしたイチジクの中に詰め、これをステーキソースとして、下に敷いたほうれん草で作ったクランブルと合わせ楽しんで頂きます。

 

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ステーキと同等に存在感を放つのは『ウェリントン』と言う料理です。

オーストラリアの古典的なレストランコース料理の一つに、ビーフのパイ包み焼きの『ビーフウェリントン』があります。そこにヒントを得て、当店が作るのは、4種のキノコ・クルミ・ゴートチーズ・クランベリー、デーツ、もちキビ、ほうれん草をハーブと発酵バターで丁寧に調理したものを一晩寝かせ、翌日パイ生地に包んで焼いた『キノコのウェリントン』。

そして、甘酒と栗のクリームで作ったソースをウェリントンに合わせて楽しんで頂きます。

 

色彩豊かな黄色のソースは南瓜とミルクの優しい味わいのピューレ。紫色はブイヨンベースで仕立てた紅芋の味わい高いピューレ。

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膨大な工程の数々と、手間暇を惜まずひたすら丁寧に作り上げる、この一皿

焙煎士の夫が厳選、焙煎したコーヒーを使い、お客様に驚きと、新たな発見や異国の文化を感じて頂けるような料理を、メルボルン料理人で妻の自身が手掛ける。

私達夫婦がどこから来たのか、そして、それぞれの仕事を象徴するような、まさに黒猫私達そのものを料理に落とし込みそれを楽しんで頂ける料理デザインに仕立てています。

 

そして、【コース 4品目】

 

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自家製ダックハム(マグレドカナール )、キャンディオレンジ、チーズの茶碗蒸し

 

4品目まで来ますと、6コースの折り返しポイントとなってきます。


軽い口当たりの料理を中心に、だからと言って簡単で印象の弱いものに成ってしまわぬよう、独自の料理哲学と食のエンターテイメント性の工夫を最後まで凝らせます。

 

コンソメミルクベースの卵液にパルメザンチーズを加え蒸し上げた、ツルッと食べられるこの創作茶碗蒸し。そこに、上質のフォアグラをとる為に育てられた、フランス産の鴨の胸肉マグレ・ド・カナールを使い、その濃厚な味わいと高い香りを生かした自家製ハムのスライス、自家製キャンディーオレンジ、マッシュルームを合わせました。

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古典的なフランス料理の味わいや、組み合わせを日本の茶碗蒸しのスタイルに落とし込み、新しい料理へと昇華させたのがこの茶碗蒸しです。


『わぁっ!綺麗!』という驚きの声を頂く事の多いこの一品。

一本一本違う味のハーブやスパイスを纏った色彩豊かなパリパリのスティック。

 

美味しいお料理を手掛けるだけに留まらず、その先を探究する上で『15年の全ての経験と知恵を生かし、料理を芸術として手がける』その強い思いを軸に。

全てのお料理は、まず食べる前に見て楽しむ事ができるよう、繊細で芸術性の高い盛り付けにも思考を凝らせています。

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茶碗蒸しにこのパリパリを崩して入れて頂き、食感と味わいのメリハリも楽しんで頂くそんな遊び心も、お客様にワクワクしながら楽しんで頂く為の私達独自の工夫となっています。

 

いよいよ、【コース 5品目】

 

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玄米茶漬け、酒粕、もろみ、あおさ、干し椎茸、筍、舞茸、白昆布、出汁とほうじ茶のブロス

 


5品目は、やはり『締めもの』。

メルボルンコース料理で、日本人ならではのアイデアで、(コースを面白くするには)と思考を巡らせます。

調理師学校も、現場での修行も全てメルボルン仕込み。学んだのは単に『洋食』だけで無く、13件のお店を渡り歩き修行する中で。多国籍なチームメンバーに囲まれる環境の厨房で、洋食を基礎としながら、様々な国のエッセンスを食べ手にとって楽しく美味しくなる形で加える事を追求し、新たな食の『発見』や『出会い』となれる料理を手がける事を常に目指す。

そういう環境で料理を磨いて来た思いから、締めものに『お茶漬け』を用い、日本人メルボルンシェフらしい創作を目指した一品んがこちらです。


料理が運ばれるとこちらも、『ぉおおおお~、そうきますかぁ』というお声を頂く事が多々ございます。

 

ここに来てもまだ、あの手のこの手でお客様の期待や予想越える事への工夫を惜しみません!

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お客様の想像力を掻き立てたい!

それ故に、一見するだけで全貌の判断が出来ない仕立てにしてあります。


魚介やお肉をめいっぱい楽しんで頂きましたので、ここでは動物性たんぱく質では無く、干し椎茸や筍、アオサの旨味アミノ酸に。

もろみ味噌、酒粕クリームを加え更なる旨味アミノ成分を重ね合わせ。発酵食材ならではの複雑な味わいと、鼻から風味がふわっと抜ける食べ心地に仕立てる事で、肉や魚を用いずとも、違った食べ応えを生み、つまらない一品にならぬよう工夫を凝らせています。

 

これらの具をもち米の生地で包み、見た目を胡麻団子のように仕上げ、『団子なの?』『お茶漬け?なの』とその疑似的なルックスから、一体何なのか?という知りたい気持ちを高めます。


昆布を削った内側の柔らかな部分だけを厳選した、驚く程ふわふわの白昆布、穂紫蘇、紅たで、菊の花を添え。最後に、徳利に入った温かい鰹だしとほうじ茶を生レモン汁とお塩で整えたブロス(クリアな出汁)を上からかけて召し上がって頂きます。

 

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お客様に、『ただ食べる』だけでなく、発見して頂く楽しさと、(何だ!?何だぁ~?? ぉおおっ!そういうことかぁぁぁっ♪)という気持ちが湧く料理の仕立て、提供の仕方、見て、食べて楽しめるエンターテイメント性を最後まで追求した一品となっています。

 

最後の品【コース 6品目】

 

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コリアンダーシュガードーナツ、季節のフルーツ、ベリークランブル、レモンバーム、エルダーフラワーヨーグルトアイスクリーム、オパリーヌ 

 

いよいよ、最後の6品目。


繊細な技を使い、手間暇惜しまず、最後まで唯一無二の作品作りを貫きます。


ドーナツは兎に角、ふわっっふわっと、どこまでも軽い仕上げにこだわり。バターミルク発酵バターを使った、オリジナルレシピで作るイーストドーナツが作品の軸になっています。

下に散りばめた、紫色のクランブルは、クランベリーと紅芋のデンプンで仕上げた甘酸っぱいクランブル。

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自家製アイスは、エルダーフラワーとヨーグルトの上品で爽やかな味わい。

 


フルーツと、エルダーフラワーヨーグルトアイスとレモンバームとのマリアージュが非常に美しく、共有したい味の一つです。そこに、コリアンダーパウダーと粉糖をまぶすと、全体がゴージャスで華やかな味わいへと格上げされ、スパイス使いの新たな可能性を大きく感じて頂ける楽しいマリアージュとなっています。


最後に作品の芸術性インパクトをグゥ~っと上げている、上に添えられた飴細工のオパリーヌ。

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これが、実は技と知識を必要とするパーツだったりするんです。

フォンダンとバター、蜂蜜などを沸騰させながら指定の温度まで上げ。

トレーに流して、完全に冷ました後、カチカチになったそれを、粉砕します。

その出来上がった粉を、シリコンマットを敷いた上でに少量乗せ、低温のオーブンで溶かし、液体になったそれを薄くのばす。触れる程度に冷めたら一気にスパチュラで剥がして、一瞬で固まるので、瞬時に飴細工の形成を両手でします。


紙よりも薄く、デリケートなオパリーヌ。このいちパーツですら、果てしない手間暇と経験値を要する手仕事だったりします。

一口食べれば、ハラハラと崩れ、口溶けも一瞬。 

美しい儚さが最後の一品にぴったりだと思い今回オパリーヌを合わせています。


非常に軽い口当りと、サッパリとした味わいで、6コースの最後の口直しや、リフレッシュをこのデザートでして頂けます。

 

以上6の品ご案内になりました!

 

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知っているはずの食材が、ここではこんな『思ってもいないカタチになって出会える』。

という驚きや発見に加え、料理そのものには沢山の可能性と夢、そして希望が詰まっている事の素晴らしいさをこのコースを通して共有できる事を目指しています!

 

海外で13件のレストランやカフェを渡り歩き、多国籍のシェフと共に料理を追いかけ修行する中で培った、型に囚われず、多角度から柔軟にそして様々な国の調理法を用いて手がけるメルボルン流コース料理。

芸術性、味、ビジュアル、器、提供サービスを追求した、6品で是非特別な食の芸術体験を楽しんでいただけたら幸いです。

 

※これら緻密な仕込みをヘッドシェフ一人で仕込みながら、ランチ営業を担当する若手の育成と昼の仕込みを平行し、限られた人数と時間で行っております。(非常に長い時間料理をしています)

それ故に、夜の営業は金、土、日曜日の週3日とさせて頂き、事前にご予約を頂く、完全予約制にご理解ご協力頂く事で、夜の営業を実現させていただいております。

 

ここまでが、食堂黒猫が 6品からなる、お任せコース料理『メルボルンデガステーション』を実現しようと、決意し料理が完成に至るまでの道のりです。

 

【後編】では、夜の営業に伴い、黒猫なりにどのようなこだわりで、読谷のindigo さんに理想の内装へとリニューアルして頂いたかの内容。そして、11月から実際にコースの提供を開始し、今に至るまで。

お客様から頂いく様々な喜びと、あたたかなシーンなども綴らせて頂けたらと思います。

 

ここまでのその道のりは、あまりに壮大だった為、

一つの記事では語りつくせません‼︎

 

『伝える・共有する場』であるこのブログでは、

しっかりお伝えしたい為、

記事を二つに分けてと思っていましたが、結果3つに分けてアップさせて頂きます!

 

 

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【夜のご予約について】※御来店予定日の一週間前にご予約くださいませ


※夜のご予約・その他お問い合わせは昼営業中のお電話にて承っております。

(木~日曜日 、 11:00~17:00のお時間内 ☎︎050ー1300ー3853)


※ コメント欄、メール等での、ご質問お問い合わせ、ご予約は承っておりません。

何卒ご了承、ご協力下さいませ。

上記時間内のお電話にてよろしくお願いいたします。


 ※ ※ ※ ※ 営業の基本情報 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

【夜、完全予約制コース料理の営業日】

毎週、金・土・日曜日の19時 ~のお席

※15歳以上のお客様


完全予約制 / 『おまかせ6品のメルボルンコース料理』お一人様 9,000円(税込)お飲み物代別途

※御来店予定日の一週間前にご予約くださいませ

 

 

 

 

 

 

Lunch special 第1弾、『お客様を、独自の技術と知識、独創性を生かし、食で楽しませたい!』という熱い情熱で具現化した一皿!その名も『スパイスキャロットケーキフレンチトースト』/ブレッドバタープディングです‼︎

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こんにちは!沖縄県首里にあります、「食堂黒猫」です。

 

期間限定 ではございますが、ランチでもスペシャルなお料理のお届けをスタートいたします!

 

長年の海外修行で培った、創作性と独創性を生かし、食をエンタメとして届ける黒猫が、ランチでも『美味しさの先で楽しい!と感じて頂ける』スペシャルをお届けします!


去年の暮れ、当店は開店7年目にして、コロナの中、お任せコース料理でのディナー営業の開始を決心し、夜の黒猫をめいっぱい楽しんで頂く為に店内改装も行いました。

営業規模の拡大と、ランチ・ディナーのこだわりを守る為に、若手を迎えチームを拡大しました。

 

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ディナーは毎週、金・土・日曜日、完全予約制 / お一人様 9,000円、(御来店予定日の一週間前までに、昼営業中のお電話にてご予約承っておりま※15歳以上のお客様

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コロナの中で、なかなか思うようにいかない事は多々あります。


しかし‼︎ だからと言って『出来ない・やらない』理由にしない!


アーティストが歌う事、描く事、踊る事を辞めないのと同じで、創作料理人として、料理を創作する事は決して辞めないのですっ‼︎


コロナの中で、夢を持った若手を育成する事や料理を創作し続ける事、お店としてこの環境下でも挑戦し続ける事だけは諦めたくない。(悔いのない仕事をしたいのです)


この状況が落ち着いた時、皆さんに『必ず訪れたい一件』として食堂黒猫の名を上げて頂く為にも、私達は今できる最善の努力を重ねて行きます!

(県を自由に行き来できるその日まで、良かったら通販をご利用頂けると嬉しいです!!) 

 

 

さて、2021年のランチスペシャル料理!その第1弾は!


食後のデザートとしての位置付けでは無く、お腹を満たす一食と成れる、甘い一皿!!


その名も


自家製ブレッドバタープディングで作る、『スパイスキャロットケーキフレンチトースト』です‼︎ 

(なにそれぇ!!食べたぁぁい!でしょ♪)

 

皆さま、『ブレッドバタープディング』を召し上がった事はありますでしょうか?

海外のカフェなんかでは、硬くなってしまったフレンチバゲットを使って作るのですが。

卵、クリーム、砂糖で作った液にフレンチバゲットを漬け込んだものを、型に敷き詰めオーブンで焼き上げたものが『ブレッドバタープディング』!

 

外はカリッ&サクっ、中はふっくらだけで無く、カスタード液の固まった箇所はよりしっとり♪そんな一つで何通りもの側面を楽しめるのがブレッドバタープディングの面白さ!

 


その『ブレッドバタープディング』を軸に!創作性を黒猫独自に追求したのが今回の作品!

 

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オールスパイスナツメグコリアンダーなど6種のスパイスを独自に配合し、たっぷりのキャロット、フレンチバゲットを、一食として楽しめる心地良い甘さや味わいに成るよう、繊細なレシピ調整をした『オリジナル卵液』に漬け込んでオーブンで焼き上げました!!

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新感覚の『フレンチトースト』でありながら、エキゾチックで風味豊かなスパイスキャロットケーキのインパクトをしっかり感じられる仕上げとなっています!

 

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ワンプレートの作品価値を高める為、

・卵を使わず作る自家製パンプキンカスタードのブリュレ

・赤ワインシロップで煮込み上品に仕上げた洋梨

・食感豊かで、噛み締める程に慈悲深い味わいの広がる、7種のグレインで作る自家製ミューズリー(グラノーラ)

・自家製キャンディーオレンジ

・自家製ベリークーリー (ベリーのソース)

・旬のフレッシュみかん

・自家焙煎珈琲豆の『三毛ブレンド豆』を使って、カカオのような風味とほろ苦さが魅力のパリパリ仕上げのコーヒーコーラルチュイール!

 

こだわりぎっしりの手製のこれらを合わせ、食感や香り、複雑な味の展開をお楽しみ頂けるよう手掛けています。


更に!ラム酒に漬けたドライフルーツを練り込み、一皿のトータルバランスに細心の意識を払い仕上げたクリームチーズスプレッド!

それは、キャロットケーキには欠かせない!「クリームチーズフロスティング」の役目を果たします。

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このスペシャルな一皿で、「 唯一無二の贅沢なキャロットケーキを食べた!」という体験と同時に『フレンチトーストでもあった!』し『初ブレッドバタープディング体験!』という一食を通して何通りもの喜びと驚きを体験頂きたく。

食堂黒らいしく『お客様を、独自の技術と知識、独創性を生かし、食で楽しませたい!』という熱い情熱を具現化した一皿に仕上がっています!

 

 

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【『ランチスペシャル』テイクアウトについて】

こちらのお料理、期間中テイクアウト可能となっています

丸皿の上でそれぞれの配置や、色のバランス!盛り付けの仕上げなど、純粋な作品の完成形はイートインでのお届けとなりますが。しかし、昨今この状況下の中、沢山の方々にテイクアウトの形をとっても実際に食べて頂く&作品を届け、楽しんで頂けるチャンスを設けて行く事は非常に大切だと確信しています!

是非、皆さまの今にあった提供サービスでこの作品出会って頂けたら幸いです‼︎

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【お願い】

スペシャル料理に関しましては、限られた人数で、日頃の昼・夜(完全予約制)の営業、焙煎や製品製造、その膨大な仕込みを早朝から深夜ほどまで行っており。その為、並行して、出来る範囲・期間と量のご用意をさせて頂いております。

 

*『期間限定』とは、現場の状況が可能な限りの期間とさせて頂き。明確な期間は設けておりませんが、約一ヶ月前後をめどに作業させて頂いております。 

売れ行きに応じ、仕入れ・仕込み時間の確保の状況により期間は変動いたします事を予めご了承くださいませ。


スペシャルが、今後も限られた人員と時間の中でも続けていけるよう、売り切れがあった場合は、ご理解ご了承頂けると幸いです。

.

 

食堂黒猫 今だからこその決断と未来への挑戦!! 【完全予約制、お任せコース料理『メルボルンデガステーション』が実現するまで編 【ブログ前編】

 

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こんにちは!沖縄県首里にあります、「食堂黒猫」です。

 

大変ご無沙汰しております!その理由は皆さんおわかり!

 

とても大変な年となった2020年。

飲食業界は知恵を絞り、迅速にオペレーションを変化させながら切り抜ける日々。

 

問われているのは『柔軟』な考え方とパフォーマンスだと感じました

 

黒猫は『第1波』の影響が濃くなった4月、メニューをテイクアウト・イートン兼用へと、思い切って一からデザインし直し、切り替えました。

資材準備、料理の仕入れ、仕込み、メニューの書き替えなど。 2日合わせても数時間しか睡眠を取ら無い中。全ての準備を整え、その時の状況に合わせた料理とサービスへと迅速なシフトチェンジを図りました。

 

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外出・外食の制限を強いられる中。

それでもテイクアウトを、全力でお届けする事を通して。

お客様がこの状況下で、楽しみにできる事になったり、張り詰めた緊張を緩和させる事が『食』にはできる!食はどんな状況下でもエンターテーメントになりうり、普遍の喜びの一つと言えると。

 

テイクアウトを胸に抱えるようにして、笑顔でお店を後にされる姿を見て、私のシェフ魂に熱く火が灯され、この後大きな決断をする事となりました。

 

最初の【緊急事態宣言】。

この時期より人々の動きは一層制限され、お店もテイクアウトのみとなった時期。

引き渡しは屋外(ドライブスルー形式)となり、お客様を目の前にしない、『無観客料理』と言いましょうか。。ライブで料理をしてきた私としましては、そんな感覚を覚える、不思議な料理の時期を過しました。

 

規制が緩和される度に、馴染みの方々やテイクアウトで出会ったご常連様がお店に足を運んで下さる。

 

 もっと、『喜ばせたい』もっと情熱的な料理を。 もっと熱く、『届けたい』。

心からそう思うようになっていきました。

 

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メルボルンで、皿洗いから始まった下積み時代。料理をさせて欲しくて。フライパンを握りたくて。

必死に勉強し、掛け持ちしながら、休みなんて全く無く。

料理にしがみつき、結果13件のレストランや有名カフェを渡り歩き、実際に厨房に立ち、オリジナルの創作も手がけながら料理を全力で追いかけて来ました。

 

全てを無駄にしたく無い。15年のシェフ人生をかけて、ここで全部をぶつけて料理をしたい。

黒猫開店以来、6年余りで70作品程の創作料理を、一からレシピを起こし届けて来ました。

『実績』は積んで来たと思う。

 

「夜はやらないの?」「ワインと一緒に、食べたくなる」。

そんな風に言って頂く事が、珍しく無くなっていました。

 

私自身、全力のお料理を美味しいお酒とともに、とことん食を楽しんで頂きたい。

妥協の無い料理を手描ける為の時間を確保し、シェフ一人、焙煎士でありバリスタの夫と二人で、丁寧にコース料理をお届けできる人数にかぎりはある。

 

けれど、少人数の完全予約制とさせて頂く事は、『安全と安心』を感じて頂きながら素晴らしい食体験を頂く事に繋がり、今の時代にあった提供サービスであると言えるはず。

 

経験や実績、お客様のお声、時代の風潮、シェフの情熱。

 

ここで、『決断』しない理由がむしろ無い。そう思いました。

コロナで飲食業界が厳しいなか、これは黒猫にとって未来への可能性の一つになるかもしれない。

 

挑戦しなければ、『あの時挑戦していれば』。と心残りが生まれてしまうだろう。

どんな結果になろうとも、全力で挑んだ結果なら。どんな結果でも、真っ直ぐ受け止められる。

 

今までと同じです。『悔いのない仕事がしたい』『料理を諦めたく無い』そう思いました。

 

黒猫が腹を括る時が来ました。

 

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昼はカフェ事業、そして夜は、レストラン事業/お任せコース料理一本!

 

コース料理を召し上がって頂くに相応しい内装へと、リフォームする事は必然であると感じ。

 

コロナ感染対策防止事業として成り立つこの新事業で、企画書を立ち上げ。全力で小規模事業の存続を掛け助成金の申請にも挑みました。

 

私達にとって、奇跡とチャンスに直面しながら、全く立ち止まる暇のない日々でした。

 

新事業の立ち上げが叶う事となり。内装の改装に読谷のindigoさん、事業全体の監督とウェブサイトの改良に4tracksの菊池さん、夫のクリスが企画代表となり足踏みする暇無く、企画会議とミーティングを重ねて下さりました。

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季節は8月になっていました。

6品からなるコース料理の創作は7月から全体像の構想練りに1ヶ月かけ。

各料理の細かな掘り下げ、マリアージュの詳細決めやお皿のイメージなどに更に1ヶ月。

 

確かなイメージのもと試作に入らなければ、創作は『迷子』になってしまいます。

試作で失敗したり、壁にぶつかる事は避けられないのですが、どこを目指しているのか分からない試作では。完成度も、料理に宿せる『メッセージ』の強さも大きく変わって来ると感じています。

創作は試作前から、果てしない時間をかけ、自分の料理の答えを実直に導き出す努力をします。

 

8月下旬より、試作開始と同時に、たたき台レシピ作りと試作からのデータ取り。書ききれないので試作中に、状態の記録と改善策を動画を録画したのものが何本もあります。

その作業に更に2ヶ月以上費やしました。

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試作段階から『匙』、『1グラム以下から正確にg計量』『ml』で徹底してメモを取り続けてきました。

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実際のスタート・ご提供にこぎつけるまで。

創作料理の道は本当に果てしなく、信じられない時間、実際に手を動かして悩み、考え続けてきました。

 

答えが出るまで、立ち止まらず手を動かし続け、考えられる全てをやってきた丸4ヶ月。

(営業後、深夜まで試作し、休みは全て試作に当てた4ヶ月間でした)

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レシピだけでなく、盛り付けも何度も、何日にも渡り確認作業をしてきました。

 

手元には40ページにも及ぶレシピの束。

何度も迷い、悩み、失敗し、考え、改良し、答えの無いところから答えを生み出す作業をして来た証です。

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自分でもどうしてこんなに集中できるようになったのかな。。と驚くほど、料理に一心に打ち込んだ4ヶ月間。料理で必死に生き抜こう、そしてそれを信じたい。と、あがき上げた時間だったとも思います。

 

正に料理魂で、これからの黒猫の未来とお客様の為に手掛けたコース料理です。

 

 

メルボルンで8年、13件のレストランや有名カフェの厨房で修行し。

 

現地の人が通う、厳しい事で有名な調理師専門学校に通い、学校でも職場でも、日本人と出会う事はほとんど無い環境の中で洋食の全てを現地の現場で学んできました。

 

日本人でありながら、メルボルンシェフとして育ったと思います。

 

様々な人種の集う厨房で、様々な価値観と食材に触れ料理をしてきました。

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メルボルンで全力をぶつけて、働いた最後の職場は、ベストフードカフェの賞を受賞し、独立の決意へと導かれ、黒猫が誕生しました。

 

料理人生15年目にして、オリジナルのコース料理へと腕を振るう大舞台へ、今は全身全霊で挑んでいます。

 

純粋に、

『料理には夢があるということ』

『料理でこんなにも食しながら驚き、熱くなれるということ』

『料理は、素晴らしい体感型の芸術として、エンターテイメントになりうるということ』

 

これらが込められている、共有したいメッセージです。

 

どんな時も、それは普遍的な素晴らしいモノであり、喜ばれるものだと信じ魂を込めて『芸術的食』を形にしました。

 

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ここまでが、食堂黒猫が 6品からなる、お任せコース料理『メルボルンデガステーション』を実現しようと、決意し完成に至るまでの道のりです。

 

【後編】では、リニューアル後の内装、料理の内容。11月から実際に提供を開始し、今に至るまで。

お客様から頂いく様々な喜びと、あたたかなシーンなども綴らせて頂けたらと思います。

 

夜の黒猫がスタートするまでのその道のりは、あまりに壮大だった為、

一つの記事では語りつくせません‼︎

 

『伝える・共有する場』であるこのブログでは、

しっかりお伝えしたい為、

記事を二つに分けてアップさせて頂きますね。

 

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本日2020年12月31日!

 

皆様良いお年をお迎えください!

新しい年を、今まで以上の、美味しいワクワクの笑顔で皆様と潤って行ける年にできるよう。

精進し、創作に花を咲かせて行きます!

 

 

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⚫︎2021年、1月

 

【お昼の営業】

1月7日(木曜日)より営業スタート

 

【夜の予約制メルボルンコース料理の営業】

2021年、最初にご予約可能な週の席は

1月8日(金)、9日(土)、10日(日)の週です

 

※以降、同じく金・土・日曜日の夜ご予約頂けます

 

 ※ ※ ※ ※ 営業の基本情報 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

【お昼の営業日】

 

木・金・土・日曜日(昼週4日営業)

⚫︎営業時間 

◇イートイン 11:00~16:00 (LO15:30)*15歳以上のお客様のみ

◇テイクアウト(ご注文はお電話で)11:00~17:00(LO16:30)

 

 

【夜、完全予約制コース料理の営業日】

毎週、金・土・日曜日の19時 ~のお席※15歳以上のお客様

 

完全予約制 / 『おまかせ6品のメルボルンコース料理』お一人様 9,000円(税込)お飲み物代別途

※御来店予定日の一週間前にご予約ください

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

営業形態に関する大切なお知らせ

 

【これからの食堂黒猫は大きく変化していきます!】

 

こんにちは、

沖縄県 首里にあります食堂黒猫です。

 

本日は、大切なお知らせをブログでお伝えさせて下さい。

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※店内利用につきまして、大きな変更がございます。どうか最後までお読み下さいますようお願いいたします。

 

【イートインについて】

6月5日(金)より、お席の距離を保つ為、大幅に席数を減らします。 

それに伴い、密を避け感染予防のスタンダードを保つ為、店内は少人数の大人のみのご利用とさせて頂く事にいたしました。

手先の消毒、マスクのご着用お願いいたします。

(このように様々な感染対策の影響により、店内のご利用は、15歳以上のお客様とさせて頂きます。)

 

※イートインのメニューは、テイクアウトのお料理と同じ内容の料理を、お皿でご提供させて頂きます。バリスタの淹れるコーヒーも同じく店内用のカップで。

 

 

【ご予約について】

⚫︎店内の席数が限られている為、店内イートインご希望のお客様につきましては、ご来店の順番でお席を案内させて頂きます。お席の予約は受け付けておりません。

 

⚫︎お料理の電話予約は可能ですが、テイクアウト用のボックスに盛り付けます。ご来店の際、席が空いていた場合、そのまま店内でお召し上がり頂く事は可能です。

 

⚫︎お急ぎでは無い限り、直接ご来店頂き、お席を確保してから注文頂き、イートインの皿に盛り付けさせて頂きます。

 

 

【テイクアウト】

今まで以上に気軽に、気兼ねなく食堂黒猫をお楽しみ頂く事を目指し、テイクアウトを継続してご利用頂けます。

ご家族みんな、そして仲間同士での集まりなど、自宅で安心してお楽しみ頂ける為に。

食堂黒猫ならではの、エンターテインメント性を追求したテイクアウトを、これからも創作してゆきます。

ご注文の仕方は、今までのテイクアウトと同じです。

(テイクアウト引き取りの際も、マスクのご着用と手先の消毒へのご協力をお願いいたします)

 

 

【さらに、食堂黒猫には!!】

そして私達のこれからには続きがあります!!!

その続きがあるからこそ、上のような営業スタイルを取り入れる決断をいたしました。

開店より6年が経つ食堂黒猫は、ここから更なるステージへ突き進んでいきます。

その詳細をお話しするには、もう少し時間が必要です。準備が整い次第あらためて、お知らせさせて下さい!!!(地道に準備を進めています)

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私達はコロナの真っ只中も、食を届ける事を模索し具現化し続けて来ました。 自粛の緩和を迎えましたが、今後も私達の信じる安全と安心の中、最善の食のエンターテインメントを探究し、より一層情熱を注いでお届けして行きます。

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多くの変化を加えて行きます。

私達は『これから』をカタチ作って行く事がとても大切なんだと直感し行動しています。

 

皆様に、『これからの食堂黒猫』を、今まで以上に楽しんで頂けると信じ、全力で未来を切り拓いて行きたいと思います。

 

応援して頂けると幸いです。

どうぞよろしくお願いします

 

食堂黒猫 クリス&サキ

 

 

むしろそこまでやった料理を届けたいっ!馬鹿みたいな事も、本気でやっちゃうんです!贅沢を極めた『ドリーミーパイ』!【後編】

 

こんにちは!沖縄県首里にあります、「食堂黒猫」です。

 

シェフズスペシャル、

回を増す毎にその作品スケールが増してしまい、

記事を前編・後編に分けて綴らせて頂いております!

 

さて、『ドリーミーパイ』が

どんな作品になっていったのか、

早速後編をお届けしていきます!

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火入れした食材がそのままの形でお皿に乗る事はほとんど無く、

そこから様々な手法で野菜は新たなカタチを成し、一皿を彩る大切なパーツへと昇華して行きます!

 

食材を部品のように組み立てできる

当店の立体的で独創的な料理。

 

それは、当店のシェフ サキが作品作りで

とても大切にしている部分なんです。

 

料理そのものの美しさを追求し、圧倒的な

存在感を持たせ、力のある作品にする事。

 

そして、お皿を目の前にしたお客様が「わぁぁっ!?」と驚き、

同時に、作品に対する興味を最大限に高められる為の技術を

日々探究し表現しています。

 

見た目だけでは無く、味のマッチング、

捻りを効かせた味の付け方、食感や質感、色、

その全てを徹底的に考え抜き、

試作や試行錯誤を重ね一つの作品に仕上げています。
(構想に3、4ヶ月。試作に1ヶ月かけて作品を作っています)

 

では、それぞれどんな秘密が隠されているのか!?

一緒に解明していきましょう‼︎

 

メイン食材は牛のステーキ肉!

 

牛全体のごくわずかしかとれない希少な部位の肩ロース。

サシがよく入り、甘み豊かでジューシー且つ、

柔らかさに富んだ貴重なお肉なんです。

 

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試作では、徹底的な調理温度の分析から始まります!

 

イメージする肉の厚みや大きさ、

部位によって、調理温度は変わります。

その最適な温度を探すのは、

アナログな作業の積み重ね以外他なりません。

 

仕入れた肉を、

検証用に分割し一つづつ真空したものを、

様々な温度と違った時間で低温調理します。

塩の量、オイルの量も全て 一つ一つ細かな記録を

付けデータを取る。

そして、実食し、イメージに近い味わいになる調理温度を

自分の舌と実験データから導き出します。

 

時に一つの肉に対し、10通り近くの検証をしたりもします。 

こういった作業が、作品の完成度を左右し、

仕上がりの安定感にも大きく影響するんです。

 

今日は出来て、明日は出来ない。ではダメなんです。

 

その為、試作の段階で、全てのパーツのレシピを徹底的に明確な数値で表せるまで、0,1g単位の数値まで突き詰めます。

 

それは、料理をしているというより、

むしろ数学・科学的で、

膨大な実験を繰り返するような感覚なんです。

 

沢山の壁にぶつかり、時に迷い苦しくなる。

しかし失敗をする度に確実に答えへと

一歩づつ近づいていく。

可能性を全て潰して、これ以上突き詰める箇所がない。。

そんなところまで来て、「これが答えなんだ」と知るんです。

 

初めての試みに対して、答えを見つける作業は、

いつだってこんな途方も無い事の繰り返しです。

 

こうして、3cm圧の牛ステーキ肉は、

ベルベットのような舌触りで、

肉本来の甘味とみずみずしさを

存分に感じられる仕上がりとなりました。

 

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パイとは言え、一般的な作り方とは大違い!

贅沢な食材を使っているのはもちろん、『料理の構造まで極めて贅沢』な一皿になっているんです!

 

パイと呼んでるだけで、

その構造は一般的な作り方とは掛け離れています。

まず、パイで箱型のパイケースを作ります。

(独自の二段階焼きで、

これ以上無い高さまでパイ生地が上がるように焼いてます。

もちろん泥くさい検証の賜物です。。)

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◇別でミルポア野菜をハーブと一緒に火入れして用意。

◇更に別で、炊いた押し麦を用意。

◇また、それらとは別でブランデーを

効かせたビーフグレイビーソースを作り。

◇そして又又別で低温調理し、

ご注文時に、グリルして仕上げる

牛ステーキをパイのケースに詰める!

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かけてる手間と時間はレストランのコース料理を仕込むのと、同じです。

 

(フレンチレストランでコースを

仕込んでいた時の仕事量に十分匹敵しています)

最後に一枚一枚素揚げした、

モロヘイヤとトレビス、

更に大根のシロップ漬けでパイに蓋をしています。

 

見た目に美しく、そして中がどうなっているのか分からない。

自分で見つける楽しさが期待を高めてくれます!

 

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ナイフを入れると、中から綺麗なステーキが、

ソースや野菜、雑穀と一緒に飛び出てくる♪

パイのコク深なバターの風味と、

クリーミーで優しい旨味を感じられるグレイビーに絡んだ、

甘いグリルステーキと煮込んだ野菜は、

やがて口の中で一つの味になります!

モロヘイヤの青香ばしさ、トレビスの甘苦い味、

角の取れた丸い味わいの大根のシロップ漬けが、

このパイ全体の優しい旨味攻撃に(笑)、

ふと我に返らせてくれるようなメリハリ役を勤めます。

 

 

主役のパイを支える副菜も、【一流の脇役】と呼べる作りになっています!

 

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蒸して、削って、合わせて、固めて、切る!

又最後に火入れして完成するロスティー!

 

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・紅芋、かぼちゃ、じゃがいもを、

食感が残るように蒸し、削って個別に用意。

・三種の野菜を型に綺麗なマーブルカラーになる様に

配色を見ながら敷き詰め、圧力をかけて一晩寝かし固めます。

・翌日寸法に合わせてカットしてできるのがこのロスティー。

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◇合わせているいは、歯応えを残して蒸した小松菜、

自家燻製しているチーズ。 

◇キラキラしたものは、

ガラムマサラ(インドのスパイスブレンド)を

効かせた自家製のトフィー。 

これを合わせて食べると、不思議と焦がしカレーポテトのような味に♪

 

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丸いフォルムが目を惹く、中身の検討がつかないこちらの正体は!?

 

写真の左下のパーツ。。又見えないんですねぇ♪こちらも中身が♪

 

正体は、噛みしめるほどに旨味をじわぁーっと感じる、タイムカラメライズド オニオンとキノコのリエットです!

 

(リエットはフランス料理で、

一般的に豚肉をほろっほろになるまで

コンフィしてペースト状に

仕立てた料理の事をいいます。

旨味の凝縮した一品 )

 

・旨味いっぱいの舞茸とヒラタケのソテー。

・カラメル状になるまで、長時間炒め、

タイムを効かせたキャラメルオニオン(野菜に甘味いっぱい)

・一晩かけて水で戻し、

リエットに合う柔らかさに炊いた大豆を砕いたもの

・炊いた、もちきび

・オーブンでじっくりコンフィしたガーリック

・パセリ

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これらを事前に仕込み、用意して、

混ぜ合わせて作っているのがこのキノコのリエットです。

素材の旨味と甘味を感じ、噛みしめるほどに複雑で、

味わい深いその秘密は、

仕込みの段階で最大限に味を引き出した、

これだけ多くの食材の集合体だからです。

 

そのリエットの上に乗っているものは。

林檎を黒糖で、ご注文時にハンドバーナーでブリュレ

(フランス語で「焦がした」の意味)にしたもの。

芳醇な甘味と優しい酸味に、

カラメル状の黒糖からの苦味を生かしたサラダが、

リエットの慈悲深い味を一層引き立てます。

 

 

黒いお皿に迷い無く、ピシリと伸びる黄色いソース。

まるで夜空に瞬く三日月のよう!

 

独自のトロピカルフルーツブレンドのピュレーに

カボチャのペーストとサワークリームを

合わせて作った異色のソース。

 

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濃厚さの中に、フルーツとサワークリームの酸味と、

カボチャの甘さが合わさる事で、

上品且つ爽やかな仕上げのこのソース。

全役者を引き立てる重要な役割りを果たします!

 

 

『ドリーミーパイ』は、

各パートで食材の旨味を至る角度から

優しく畳み掛けてくる展開を体験頂くのですが。

 

そこで、それぞれの『旨味』の優しさに無意識に慣れてくる頃。

このソースをお好みで合わせて食べると。。。

 

予想を裏切る味に、はっ!とさせられ、食べ手を新鮮な気持ちに引き戻してくれます。

 

もちろん、全体に寄り添える味でありながらも、

リフレッシュ効果を果たしてくれるから。

手塩にかけた、この料理全体を、

最後まで皆さんに飽きる事なく楽しんで頂けるよう。

その仕掛け作りも、最後まで手を抜きません!

 

膨大な手間と時間をかけ、ふんだんに食材を盛り込み、

作り込まれたこの料理。

 

 

そこまでして作った料理が存在するなら、

「私だったら食べてみたい」と純粋に思ったんです。

自分のお店でなければ、「非現実的料理だ!」

と言われてやらせてもらえないと思います。

「手間がかかりすぎている」とも言われるでしょう。

 

だから、『やらない・出来ない』にならなかったんです。

 

“お客様をこの料理で喜ばせるには、

どう仕込めば可能になるのか?”

 

(しかも、シェフ一人で。。汗。

仕込むのはこの料理だけでは無いのに。。)

そう言う事と向き合い、

『嘘みたいな料理を可能にする事』それが創作料理人である、

私の務めだと思っているんです。

 

 

失敗しないような、安全なラインの創作で、

お客様の『WOW!!』を掴む事は難しいでしょう。

そして挑戦には、いつもなんの保証も無く不安が付き物です。

 

料理人として、全てと向き合い、進撃に料理へ挑戦する。

それが食堂黒猫のシェフズスペシャルという舞台なんです。

 

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プロとして料理を続けて来て、15年。

下積み時代から、メモパッドを片手に、

先輩へ料理の質問をしない日はありませんでした。

その料理のメモは、膨大。 (今も昔も料理は英語です)

今、黒猫で取るメモ(検証の記録)の量は

過去最大量になっています。(検証動画も撮ります)

 

メルボルンでは、8年間で13件のレストランやカフェを、

渡り歩き料理に奮闘し成長をはかってきました。

 

今は食堂黒猫を活動拠点とし、

渡り歩いて来たその全ての経験を生かして、

料理を創作し続ける事で成長をはかっています。

 

61作品目の『ドリーミー パイ』 全体を通して、

贅沢を極めた料理となっています。

 

皆さんの、一年を締めくくるご褒美になれる料理として。

又、一年のスタートに気合いを入れてくれるような料理としても。

 

クリスマスも視野に入れ、秋冬の年末年始だからこそ、

ここまで贅沢な作品を作り、

届ける事に意味があると信じて完成させました。

 

とにかく、皆さまには楽しんで頂く事!!

それが、私達の本望です!

是非、楽しんでください!!

 

 

 

_____URL: 食堂黒猫 Black Cat Cafe 沖縄首里にある、「シェフの作る本格ディッシュ」とコーヒーの楽しめるカフェ  ________

・珈琲豆卸販売

・スパイス、調味料製品の販売のお取り扱いに興味がある。

・ブレンドスパイスの業務用卸販売

・メニュー開発・コンサルティング (幅広いジャンルに対応)

【お問い合わせ&ご相談は、お気軽にウェブサイトのコンサルティングページのお問い合わせフォームをご利用下さい】

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<営業日とご予約についてお知らせ>

営業日:金、土、日、月曜日の週4日

営業時間:9:00am-5:00pm(キッチンクローズ4:00pm)

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※ご予約可能人数は3名様〜となります。

※大変申し訳ございませんが、お問い合わせを含め、お返事のタイムラグを避けるため、

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※週4日。金、土、日、月曜日の営業。キッチンクローズ16時となっております。

 

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難しい場合がございます。まことに恐れ入りますが、団体さまでのご利用に

つきましては、事前予約を頂戴できると幸いです。

 

お願いが多くなり、申し訳ございません。

私たちが提供いたします食体験を、ご来店いただく皆様に

笑顔で味わっていただきたく、ご理解を賜れますようお願い申し上げます。