シェフの好奇心が詰まったChef's Special。スタートはダック!
こんにちは!
沖縄県首里の「食堂黒猫」です。
お写真、肉続きですが!
いよいよ31日(金)からのディッシュリニューアルまで
あと1週間です。
間に合う…。目の前に光が差し込み始めています。
そこで、新メニューの構成を、このあたりで今一度
ご紹介しておければと思います。
新メニューは全部で4品ありまして、その関係性はこちら↓
3品は定番メニュー。
ご用意します。
※一定の期間を過ぎるとちょこちょこ変更していくかもしれません。
Chef's Specialは月替わり。
食材が一風変わっていたり、カフェ料理らしからぬスタイルだったり。
幅広い方に届けるというよりは、フーディーズ向けかな?
シェフにとっては、自由な創作の場であり挑戦の場でもあります。
Chef's Specialは、好奇心の赴くまま
積み上げた経験が出発点になっています
このChef's Specialについて、もう少しだけ語らせてくださいね。
食堂黒猫シェフは11年前、料理人になる目的で渡豪しました。
そこから約8年間、13件のレストランやカフェで、
様々なスタイルの料理人に出会い、料理を仕込みました。
技術や知識を養いながら、
幅広い食材や調理器具を扱うチャンスを求め
店から店へと渡り歩いていたのは、
料理への好奇心が止まらなかったから。
追いかけて、目標としていた地点にたどり着くと、
また新しい景色が見え、目指したい料理が現れる。
わからなかったことがわかり、
できなかったことができるようになっていく。
料理に感じられる深さも見え方も、変わっていきました。
沖縄に逆移住し、独立した今も
料理を追いかける旅は自分の中で全く終わっていません
もっと今より成長したい。
腕を磨きたい。
知識や技術を養いたい!
でも、もはや、駆け出しの頃のように新しい師との出会いや
料理を求め、あちこち渡り歩く必要はなくなりました。
基礎は養われ、「自分の料理」というものを
見い出してきているからです。
今以上の成長を、たくさんのお客さまの舌で活かすには、
培った全てを持って、
今までの食堂黒猫のスタイル=自分の料理スタイル「以外」の料理も
手がけていくことだと感じています。
だから、Chef's Specialという場を設け
いったん「食堂黒猫らしさ」さえもとっぱらって、
ただただ、興味のままにやってみる。全力で!
ライブな料理のため、常に緊張との隣り合わせ。
神妙な気持ちもちょっぴり感じております。
そんなChef's Specialの記念すべきスタートは
『ダックブレスト(鴨の胸肉)』で飾ります。
わざわざ食べたい!といつでも人々を魅了する鴨肉は、
新メニュースタートに何よりもふさわしい食材だと思い、選びました。
使うのは上質のフォアグラをとる為に育てられたマグレ・ド・カナール。
このダックブレストを、ステーキのようにシンプルに、
じっくりフライパンで仕上げた料理を考えています。
中身の見えないお肉との対話。
油の音の変化だったり、ひっくり返すタイミングの見極めだったり。
それが…難しいんです!
シンプルだから、難しい。でも、
感覚や経験が活きておもしろい。
音、香り、温度、時間、すべてに、感覚を研ぎ図ませながら向かい合う
コーヒーの焙煎も同じではないでしょうか。
(夫のクリスも、横で大きくうなずいています)。
ダックは皮が厚く、油を多く含むため、皮目からじっくり焼き始めます。
この皮目の焼き時間が、ほとんどの火入れを占めています。
ひっくり返して少し焼いたのち、最低5分ぐらいは寝かせます。
そうすると…♡
皮目は余分な脂が抜けきってカリッカリ。
お肉の部分はシルクのようにキメが細かく、みずみずしい仕上がりになります。
鴨肉に合わせて、酸味と香ばしさを含む
2種類のソースをブレンド。
その赤みからわかるように、鴨は味わい深いお肉で、
芳醇なコクと香りが特徴的。
そのお肉に合わせ、2つのソースをブレンドすることにしました。
1つめは、濃厚な酸味のソース。
ドライイチジク、アプリコット、レーズンをモラセス(糖蜜)、
リンゴ酢を煮込み
コリアンダーシードをアクセントに仕上げました。
コクのある酸味を生かした、ジャムのようなソースです。
2つめは、丸みのあるほんのり香ばしいソース。
焦がし味噌とメープル&オレンジで仕立てます。明るい酸味ながら
メープルとお味噌が上手に酸味の角を落とします。
贅沢なこの2つのソースと一緒に、丁寧に焼き上げたダックブレストを楽しんで
いただきます。
付け合わせは、ダックの美味しい脂とハーブ、ガーリックに絡ませた
ローストポテト。
そのほかの副菜も、ビーツなど、新鮮なお野菜を使って、
ダックを最大限に引き立てるものを考えております。
ただ、定番の3品とは全く違い、
素材重視というほうがわかりやすいでしょうか。
鴨を最大限に楽しむために
Less is more!
引き算したほうが引き立つ、と考えています。
彩豊か・メリハリ・ダイナミック!な他の3品とは違う、しっとりした
ディッシュに仕上げる予定です。
シェフ自身の「今まで」と「これから」が詰まった一皿を
どうぞお楽しみください。
<新・営業日と予約についてお知らせ>
料理の生産量とクオリティーを守るため、
カフェとしての営業日は4月から金、土、日、月曜日の週4日
とさせていただきます。ご理解頂けますと幸いです。
また、メニューオールリニューアルの創作仕上げと仕込みのため
3月30日(木)までお休みをいただきます。
そして、30日(木)AM10:00〜より、31日(金)以降の
ご予約をお電話にて承ります。
※メニューリニューアルオープン時には
多数のお客様のご来店が予想されますので、ご予約がおすすめです。
※ご予約可能人数は3名様〜となります。
※大変申し訳ございませんが、お返事のタイムラグを避けるため、
お電話のみの予約とさせていただきます。
Facebookからの予約は承ることができませんのでご注意くださいませ。
31日から、みなさまと笑顔でお会いできますことを
楽しみにしております。